青い記憶
「亜美帰ろ!」
放課後の準備が終わり琴音に声をかけられた。
「うん!美優は今日も森本くん?」
「そうそう、付き合いたてで、もうずーっとラブラブしてるし」
美優は、私が多野くんの気持ちに気づいたあの日、森本くんからの告白で付き合った。
私が森本くんにペンキをつけてしまう直前、美優が私に声をかけてきたのは、今日の帰りに告白されるかもしれないっていう報告だったらしい。
「私心臓バクバクでやばかったのに、琴音は原口くんとどっか行っちゃってるし、亜美は多野くんに連れてかれて戻ってこないし、超さみしかったから〜」
なんて言いながら
「まあ、多野くんと亜美が2人でいるとこ見れて楽しかったけど」
ってからかってきた美優。森本くんと付き合ってからずっとテンションが高くてうるさい。だけどそんな嬉しそうな美優が可愛くてこっちまで笑顔になる。
私と琴音が教室を出ようとすると、多野くんと男子2.3人が教室に戻ってきた。