青い記憶

「俺と付き合ってください」



多野くんに真っ直ぐ目を見られる。その真剣な目に吸い込まれそうになる。



「…私も、多野くんが好き」



多野くんの真っ直ぐな瞳を見つめたまま、自然と口からでた言葉。



「…よろしくお願いします」



緊張して上手く声がでない。たぶん今の声すごく小さかったと思うけど、多野くんにちゃんと聞こえたかな…



心配になったけど、多野くんの顔がだんだん笑顔に緩んでいく。よかった、ちゃんと聞こえたんだ。私もつられて緊張が溶ける。



___ギュッ



すると、急に引き寄せられた体。



え… 私…



今、多野くんに抱きしめられてる?



「やばい、すっげー嬉しい。最初の頃とか絶対かなわないと思ってたから…ずっとこうしたかった」



耳元で聞こえる多野くんの声。心臓が口から出そうなほどバクバクしてる。こんなに密着してたら私の心音は多野くんに伝わってるよね。きっと顔も真っ赤。



「多野くん…嬉しいけど、恥ずかしいよ」



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