青い記憶

その日の夜、電話で琴音と美優に晴くんと付き合うことになったと報告をした。



2人とも自分のことのようにすっごく喜んでくれて、次の日に急遽、多野カップル誕生祝いとして、女3人だけでカラオケに行った。



告白のシチュエーションやら、お互いの呼び方やら、事細かに喋らされて終始顔の火照りがおさまらなかった。



自分たちで話させておいて、私が照れると「惚気て照れんなよ〜」なんてつっこみをいれてくるけど。



本当にすっごく楽しかったよ。



ありがとう、琴音、美優。







文化祭の代休明け、学校に行くと教室で晴くんが森本くんと原口くんに囲まれていた。



「あ、おはよう亜美」



「おはよ!」



私に気づいた晴くんが振り向いて笑顔を向ける。胸が高鳴る。



挨拶をしただけで森本くんと原口くんがヒューヒューとはやしたててくる。



懐かしいな、この感じ。



恋をしてたらいちいち胸が高鳴って、回りにはやしたてられて、だけどそんなことも全然嫌じゃない。



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