青い記憶

次の休み時間、美優が一目散に私のクラスにやって来た。



「ねぇ!亜美のクラス自己紹介の時やたら騒がしかったじゃん!啓介の調子のいい声も聞こえてくるしさ、本当に腹立つ〜!」



「確かにちょっとあれは先が思いやられるわ。森本くん私の後ろだししっかり監視しとくよ」



美優に向かってビシッと敬礼のポーズを決める。「本当ありがと〜」とまた私に抱きつく美優。



「おう、美優!俺、好印象森本決めちゃったよ〜」



すると調子よく入ってくる森本くん。美優は森本くんの腕をビシバシ叩きながら2人は廊下に出て行った。



でも森本くん、美優といるときは普段と違って顔がとろけてるから、やっぱり大丈夫なのかも。



そう思いながら2人を教室から見送っていると



「あーみちゃん!」



鬱陶しいこの声は…吉野だ。最悪。


無視して逃げようかと思ったけど、根岸くんが監視するように吉野の後ろについてくれてるから大丈夫かな。



「さっきなんで無視したんだよ〜」



「だって、俺らの仲ってなに?まだ一回しか喋ったことないじゃん」



「冷たいな〜。一回喋ったら友達だろ?」



また、まじで言ってんのか冗談なのかわからないこと言って。無視して廊下に出ようとすると、不意に肩を掴まれる。



え、やばい…



吉野に肩を組まれる…



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