青い記憶
「亜美まじでこいつには気をつけろよ」
さっきまでの冷たい態度とは違い、いつもの優しい晴くんに戻った。
「うん、間違っても吉野だけには近づかないよ」
吉野を軽く睨みながら晴くんに微笑む。
意外と独占欲の強い晴くん。本当に晴くんには好きがとまらないよ。
「うわ、ごめん晴之!吉野なんかしでかした?」
根岸くんがどこからか戻ってきて晴くんに謝る。
「しでかしかけ、だった」
「うっわ〜、まじごめんな。清川さんも本当にごめん。これからは俺がちゃんと吉野の監視しとくから、何かあったらすぐ言ってな」
申し訳なさそうに謝る根岸くん。そんな根岸くんがずっと監視してなきゃいけないほどなの?吉野って。やっぱり相当やばいやつなんだね。
「ありがとう根岸くん。私も自分の身は自分で守るよ」
「なぁ、みんなで俺のこと危険人物扱いすんなよ!ひどくない?別に俺は普通に仲良くなりたいだけじゃん」
拗ねてるっぽい吉野。めんどくさいからみんな無視。
「2人でどっか行ってこいよ!」
根岸くんが笑顔で私たちを吉野から離れさせてくれる。