青い記憶
そして今年もやって来た文化祭の季節。
相変わらず吉野はうるさいけど、最初の頃と違い私以外の女子にも絡むようになって、他の女子だと反応がいいからそっちに行くようになった。
おかげで私も根岸くんも吉野から解放されて助かってる。
私もそれなりに色んなクラスの女の子と仲良くなって楽しく過ごしている。
「あーみっ」
教室で放課後の文化祭準備をしていると、教室の外から名前を呼ばれた。
「はる、どうしたの?」
付き合いたての頃は、晴くん呼び一筋だったけど、時によって"はる"って呼んだり、呼び方も様々になった。
笑顔だけど無言で手招きする晴くん。
なんだろう?
晴くんの元に行くと
「ちょっとサボろ」
と私の耳元で囁く晴くん。
私が小さくグーサインを出すとニコリと笑っていつもの場所へ。