青い記憶
Reunion and Bond

__ 文化祭から数日経ったある日のことだった。



「ねぇ亜美ちゃん。今日バイト新しい子入るらしいよ!」



バイト先のロッカールームで店の制服に着替えていると、私が入ってすぐ仲良くなった大学1年生の千晃(チアキ)ちゃんが教えてくれた。



「そうなんですか?女の子?」



「ううん、それがね男の子なんだって!男の子の新人さんって久しぶりだから店長も喜んでて。しかも亜美ちゃんと同い年なんだって!これがなかなかイケメンらしいよ〜」



千晃ちゃんはそう言って私の腕をつついてくる。



「そうなんだ。確かに高校生の男の子はこの店では珍しいですよね」



私がそう返すと千晃ちゃんはなぜか不思議そうな顔をしてたけど、すぐに何か思い出したようにハッとする。



「あ〜亜美ちゃん彼氏いたんじゃん!そうだそうだ、もうあの一回きり1年くらい店に連れて来てくれないからすっかり忘れてたわ〜。イケメン晴くんがいるもんね〜」



なせがそう言って残念そうにする千晃ちゃん。



「まさか千晃ちゃん、私とその新人の子をひっつけようとでも思ってたんですか?」



少し冗談っぽく聞くと、千晃ちゃんがニヤリと笑って「大正解」なんて言うから私もつられて笑ってしまった。



派手だけど可愛くて少し天然で、いつもすごく仲良くしてくれるお姉ちゃんみたいな千晃ちゃんが私は大好き。



そうこうしていると準備時間になり、店長がみんなを店内に集めた。



「えー、今日はバイトで新人の子が入ります」



30代前半の、みんなから慕われてる明るくておもしろいムードメーカーの店長。


みんな店長がいい人だからバイトを続けられるし、お店の雰囲気もすっごく良い。



こんなにいいバイト先は他には無いんじゃないかって思うくらい。
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