青い記憶
「ここでは珍しい高校生の男の子なんだけど…あ、そうそう、亜美ちゃんと同い年」
そう言って私の方を見る店長。
周りのみんなも、高校生自体が珍しいのに、その上男の子だから、ざわついてる。
「店長、早く呼んで〜!」
大学生の男の人が店長に向かって叫ぶ。
「わかったわかった」
店長は笑いながらそう言って、店の奥にある部屋に声をかけた。
部屋から出てきた男の子。
「…うそ」
思わず息をのんだ。目が釘付けになって離せない。
「お〜、店長が言ってただけあってなかなかのイケメンじゃん」
横の千晃ちゃんも、みんなも出てきた彼をみて、イケメンだ、可愛い、なんて盛り上がってる。
だけど私はそれどころじゃないよ。
「じゃあ、自己紹介して」
店長に言われ、一歩前に出る彼。
「高校2年の竹富雄大です。よろしくお願いします」
本当に雄ちゃんだ…