青い記憶


「何言ってんの?!普通に考えても先に約束してた方優先でしょ?!それともなに、立川の方が大事だから、私とはこの先予定が合わなくてもいいって?」

「違う、そんなこと言ってない」

「言ってんじゃん!!!じゃあ何が違うの?何で私より立川との予定優先すんの?彼氏だから?友達より彼氏のほうがいいの?」


弁解しようとすればするほど幸菜の怒りはましていく。もう止められないと思った。
幸菜は元々気が強くて怒ると誰にも手が付けられないし喧嘩しても勝てない。そんな幸菜を私は怒らせてしまった。


「てか、亜美って変わったよね。付き合ってから。放課後の溜まりもほとんど来なくなったし、圭暉!圭暉!ってベッタリじゃん」


確かに正門に溜まる頻度は減っていたけど、だからといってずっと圭暉といたわけじゃない。


「そんなベッタリなんてしてない…」

「なによ、元は私の圭暉だったのに。私のおこぼれ貰ってるだけなのに、そんなのも知らないで、マヌケすぎ」


まって、どういうこと?
幸菜の圭暉?幸菜のおこぼれ?

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