青い記憶

バイトはほぼ毎日入れていて、雄ちゃんも頻繁にいれてるみたいで、ほぼ毎回の確率でシフトが被る。




仕事が忙しいのもあるけど、相変わらず喋りれないままで、日が経つに連れてどんどん話しかけるタイミングがなくなっていき、話しかけづらくなる。




琴音には早く話したほうがいいよって言われるんだけど…



やっぱり勇気が出ないよ。





晴くんには相談していない。


変に誤解を招いて欲しくないから。



いくら元彼ではないと言っても、両思いだったし、両思いであることもお互いわかっていたわけで…自分で言うのもなんだけど、付き合う寸前までいってた仲なんだ。




彼氏にそんな人と『バイトでどう接すればいいと思う?』なんて相談できるわけないよ。






今は案の定、仕事中でも関わる場面がないから助かっているけど、いくら避けようとしたって、いずれ仕事をしていれば話さざるを得ない場面に遭遇するわけだ。



それまでにどうにか頑張って雄ちゃんときちんと話をしないと。



日に日にその重みが増していき、もう頭はそのことでいっぱいになっていた。

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