青い記憶
「なぁ、亜美?俺らもう1年以上一緒にいいるんだよ?そんなに否定されても、どんだけ隠そうとしても、俺にはわかるよ」
幼い子をあやすように、私の頭を撫でながら優しく話しかけてくる晴くん。
「どんな内容だとしても、隠されてる方が俺的には辛い。だからちゃんと話してほしい」
晴くんの優しさが痛いほど身に沁みる。晴くんの存在の大きさをひしひしと感じる。
晴くんはどうしてそんなにいつも温かいの。
「何があった?」
晴くんになら話して大丈夫かな。
後悔しないかな。
些細なことで誤解が生まれて、すれ違っちゃうのが何よりも怖い。
今までもずっとそうだったから。
またそうやって大好きな人が離れていくのが、大好きな人を失うのが怖い。
だけど、晴くんは違うかな。
1年も一緒にいる。そんなことで崩れない絆はあると思う。
晴くん、私たちの絆を信じるよ。
「あのね…」
私は、雄ちゃんという存在、雄ちゃんがバイトに現れたこと、雄ちゃんと昔何があったか、全てを晴くんに話した。
私が話している間、晴くんはずっと私の目を力強く見つめ、何度も頷きながらじっと聞いててくれた。