桜龍の奴等
片手で挑発をする松井、その挑発に答える爽。
「……面白い。」
走りながら、パンチを繰り出そうとする爽。
松井はその腕を捻り上げた。
ボキッー
何かが折れるような音がし、爽は 痛みのあまりに顔をしかめた。
「100面相なんて、してる暇ないよ⁇」
松井が得意の回し蹴りを爽の腹に叩き込んだ。
爽は尻もちをついた。
そして、手元に落ちていた鉄パイプを持ち 松井に殴りかかった。
松井の腕を目掛けて 鉄パイプを振り落とす。
バキー
鈍い音が鳴ったにも関わらず、松井は涼しい顔を続ける。
「生憎、痛点の感覚が麻痺していてねぇ……あまり痛みを感じないんだ。」
……嘘だろ⁇
爽は唖然とした。
「だとしたら、痛みを感じるまで何度でも 攻撃すればいいだけ‼︎」
爽はめげずに何度も何度も松井に攻撃をする。
次第に松井も防戦一方になっていく。