eternal destiny

ここにいる衛兵たちには、そんな弱点……下界に降りると身体中が壊疽する……なんてものがあったなんて、俺は知らなかった。

「知ったかぶりして、変なことを言ったのだと思う、悪い。」

「そうだ……どうせ、お前には 俺の痛みも苦しみも……哀しみも分からないんだ。

早く、準備をしろ。

転送のドアを作る。」

ロードは すぐさま魔法陣を出し、ドアを作り上げた。

高度の魔術者は いちいち魔法陣を書かなくてもイメージするだけで 魔術を使うことができる。

因みに俺もそう。

だけれど、普段の俺は魔力が異常に強い……ということで、4分の3程の力を林猫によって 封印されている。

首からかけているリングを指に装着し、林猫が封印解除の魔法を唱えると リングの内側から針のようなものがでてきて、俺の指を突き刺し、そこから強力な魔力エネルギーを得られる。

魔力エネルギーの持ちすぎは良くない。

気がつけば自らの身を滅ぼす羽目に陥る。

魔力エネルギーは時に暴走する。

感情が荒ぶっている時、それは全てのものを破壊するエネルギーへと変化する。

気がつけば、周りにいた人を全員 殺していた……なんてこともありえる。
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