Destiny
まったく、なんて日だ。
本当に最悪な日だ。
男性に手伝われながら芹を運ぶ。
店は本当にすぐ近くだった。
お洒落な隠れ家的バーとでもいうべきか。
「キョウくん!少し手伝っていただけますか」
「へ…?うわ、何拾ってきてんですかマスター」
え?この声…
「偶然そこで会いまして…具合が悪そうなのでお連れしました。
まずはこの女性をお手洗いへ連れて行きましょう」
「まったく…ほら、ちょっとあんたはどいてて」
「あ、っ…はい」
間違いない。
あの、あの日恋をした男性だ。
まさか、こんな所で出会えるなんて。