Destiny
テーブルに突っ伏し項垂れる芹。
「ケンさん、彼女いたんですね…」
「さあ。そういう話しないから。俺も女連れてくるって聞いただけで詳細は知らないし。
…ああでも、俺が見たらびっくりするぞって言ってたような…」
言いかけたその時、カラン、と来客を知らせるドアベルが鳴った。
「よー」
「あ、ケン」
ばっと勢い良く起き上がった芹は、慌てて髪を整え向き直る。
「こんばんはケンさん!お久しぶり!」
「おー芹ちゃん、こんばんは」
にこっと微笑んだケンに、芹の目がハートになる。
「キョウー、びっくりする土産があるぞ」
「は?土産?」
ケンが一歩横に動くと、現れた人影。