ハンバーガーと私とガールズラブ
「良い? もう、二度と顔を見せないで! 学年違うんだから、出来るでしょ? 正志にも近寄らないで! もし、近寄ったら、こんどこそ許さないから!」


 私はそれだけを言うと、走り出した。


「ま、待って、先輩、待って……」


 穂波ちゃんの、消えそうな声が耳に届く。


 待つわけない。


 私は振り向かないで走り抜ける。


 鞄が重い。


 頭がふらふらする。


 だけど、私はそのまま校門を抜け、一直線に家へと向かった。


 これでさよならだよ。穂波ちゃん。
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