ハンバーガーと私とガールズラブ
私は貴女のことだけを見ていた
           ★


 涼子さんと電話をするのは初めてだった。


「へロー、キー子ちゃん。昨日電話もらったみたいなんだけど、気づかなくてさ。ごめんね。急いでかけなおしたんだけど。」


「違うんです、ごめんなさい。ちょっと相談ごとがあって、電話かけようか、どうしようか悩んでて、番号押したまま寝ちゃったみたいで……」


「そっかそっか。相談ごとって何かな?」


 涼子さんのハスキーな声を聞きながら、どうしようか迷った。


 もちろん、相談するかどうか。


 でも、大人の人が味方なら、私はとても心強い。


 お母さんにも、お父さんにも相談できないし。


「良かったら、私の家においでよ。美味しいお菓子とお茶、用意しておくよ。ちょっと珍しいお菓子が手に入ったからさ。」


「あ、すいません。じゃあ、よろしくお願いします。」


 ……はッ!


 つい、お菓子に釣られて行きますって返事しちゃった。


 ど、どうしよう。
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