ハンバーガーと私とガールズラブ
 涼子さんの家は、普通の一軒屋で、今は涼子さんの一人暮らし。


 涼子さん、何歳だっけ。


 確かまだ20代。


 確か、私が生まれた頃、涼子さんのお父さんもお母さんも、病気で死んじゃったんだ。


 家でずっと一人。


 寂しくないのかな。


 私は昨日の一日だけでも、怖くて心細かった。


 弟も、お父さんもお母さんもいないなんて、私には想像できない


 あ、とりあえず、チャイムを鳴らそうっと。


 私はあっという間に着いてしまった涼子さんの家のインターホンのボタンを押した。


 ピンポーンと言う音が聞こえる。


「開いてるから入って良いよ~」


 涼子さんの声が聞こえる。


「お邪魔しまーす」


 私はそう言いながら靴を脱いで、玄関に上がった。
< 137 / 166 >

この作品をシェア

pagetop