ハンバーガーと私とガールズラブ
「ぎにゃぁぁぁぁぁあっぁ!」


 涼子さんがすごい叫び声をあげた。


 続いて、アイリの後ろからこっそりと現れたミホが、手に持っていたまな板……なんでまな板? とりあえずまな板で思いっきり涼子さんの頭を殴った。


 涼子さんはその場に崩れ落ちた。


「詰めが甘いのよね~。戸締まりちゃんとしないと侵入されちゃうよ~ どっかの誰かみたいに。ま、アイリと、アイリが改造したこのスタンガンの方が強かったって話だよね」


 アイリが笑う。


 おほほほほっと。


 お嬢様みたいに。


「ちっ、情けねぇよな。キー子」


 ミホだ。


 まな板を振り回している。


「お前、馬鹿なんだからさ。こんな目に遭うんだよ。もっと警戒しろよ」


「な、なんへ? なんで、みんな、ここに?」


 私が当然の疑問を口にする。


「あー、ごめんね~。盗聴器さ。昨日、もともと仕掛けられてたのはみんなぶっ壊したけど、私が家から持ってきた私の特製盗聴器は、探してる時にこっそり部屋に仕掛けておいたんだ~ で、朝の電話の声聞いてさ~」


 ……アイリさん。ちょっと酷くないですか、それ。


 いや、助かったけど。


「なんで、仕掛けたの?」


「んー、何となく楽しそうだったから」
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