ハンバーガーと私とガールズラブ
「え? わ、私ですか?」


 穂波ちゃんが戸惑っている。


「天才少女の実力、見せてちょうだいよ!」


 アイリがニヤニヤ笑っている。


 穂波ちゃん。歌、歌えるのかな?


 そう言えば、穂波ちゃんとカラオケ行ったこと無いや。


「わ、私、無理ですよ。人前で何かするなんて。」


「嘘ばっかり。アイリ、穂波ちゃんが小学生の時にピアノのコンクールで入賞したの、知ってんだぞ。」


 アイリがさらにニヤニヤしてる。


 穂波ちゃんは、ふーっと一息ついて、それから言った。


「後悔しても、知りませんよ?」


「やったー。」


 ミホと私は顔を見合わせて、笑った。


 アイリは強引でいつまでもお嬢様なんだなー。
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