ハンバーガーと私とガールズラブ
 もう、体裁を取り付くろうだとか、そこが普通の道で、まだ野次馬が一杯いようがどうでもよかった。


 ただただ、エリに嫌われたくなかった。


 私はエリの名前を呼んで、声を上げて泣いた。


 エリが振り返る。


「あんたさ、最低だよ。荒井さ。お母さん、難しい病気で入院してて、バイトで頑張ってるのに、あんな酷い怪我じゃ、働けないじゃん! どうすんのよ! ねぇ!」


 エリも泣いていた。


 私も泣いているけど、私と違うことは、エリは私に対して憎しみみたいな怖い感情を持っていると言う事だろう。


「ち、違うの、お願い、話を聞いて。」


「うるさいって言ってんの。もう二度と話しかけるな。」


 エリは心底軽蔑しているような目で、私を見ていた。
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