ハンバーガーと私とガールズラブ
 私はすました顔で言う。


「……で、お話ってなんでしょう?」


 そう言ってから不自然に丁寧だったかな、なんて思ったけど、関係無い。


 ふふふ、分かってるよ。


 どんな文句で戦いを始める?


 さぁ、言ってみろ。私を満足させてみろ。


 ちなみに弁解しとくけど、この子の背が小さくてケンカしても勝てそうだから強気になってるわけじゃないんだからね。


 一応。


「あの、その……」


 私のそんな自信満々さに当てられたのか、女の子はたじろいだ。


 むむ?


 何だと言うのだ、このリアクションは。


 まさか、私の殺気を感じとったのだろうか。


 だとすると……この子、只者じゃないな。


 少し油断しないほうがいいかもしれない。


 私は半歩下がり、咄嗟に動けるよう、全身の力を少しだけ抜いた。 


 とは言え、正直な話をするとお腹が空いてたし、会話で済むならそれが一番だと思う。


 争いは何も生まない。


 早く終わらせてチーズバーガー食べたい。
< 4 / 166 >

この作品をシェア

pagetop