ハンバーガーと私とガールズラブ
 私の喉から、勝手に首宣告に対する疑問の声が出て来た。


「な、なんで? だって、ライブだって近いし、他のバンドと合同企画も再来月にやるって話してたし……」


「だからさ、お前なんかより全然上手いキョーコに叩いてもらうって言ってんの。」


 ミホはイライラした口調でそう言った。


 耐えられなかった。


 私は涙をボロボロこぼして、叫ぶ。


「で、でも、みんなで頑張ってきたじゃん! 私、ドラム、好きだよ。大好き! みんなの後ろでドラム叩くの、好きなんだよ!」


「うるせぇ! 練習の邪魔だって言ってんだよ! 帰れ!」


 ミホの怒号と同時に、ベースの、でっかいおにぎりの形をしたピックが私の額に直撃した。


「さっさと帰りなさいよ~ このクズ! クソ虫!」


 ギターのピックも飛んできた。


 エリは冷たい目で私を見てる。


 キョーコとか言う子は、私を鼻で笑ってた。
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