ハンバーガーと私とガールズラブ
 昼休みが一番危険な時間だと、その日は思い知った。


 なんと言うか、いつもの通り、素敵なお弁当だったんだけど。


 私が食べるのが早すぎたのか、量がちょっと少なめだったのか分からないけど、やたら早く食べ終わっちゃって。


 それから、なんだか怪しい雰囲気に。


「先輩……」


 お弁当箱を返したら、いきなり、抱きつかれた。


「あ、あうあう。」


 私は、突然のことで、何にも言えなくなってしまった。


 昼休みの、一番穏やかな時間。


 施錠された屋上の入り口になんて誰も来ない。


 二人だけの、空間。
< 67 / 166 >

この作品をシェア

pagetop