ハンバーガーと私とガールズラブ
 と、丁度、予鈴が鳴って、私は助かった。


 チャイムの音がゆっくり鳴り響く。


「い、行かないと、ね。」


「……先輩。私、寂しいです。」


 私はそそくさと階段を降りていった。


「帰りも、一緒に。」


 なんて穂波ちゃんの声が聞こえたけど、聞いてない振りをして駆け降りた。


 それから。教室で残りの授業を受ける。


 授業は英語と数学。


 もちろん。昨日みたいに制服を隠されたりすることもなく、平和にホームルームが終わった。


 放課後開始のチャイムと共に、私はさっと立ち上がり、教室を出る。


 急いで帰りたかった。


 が、昇降口に待ち伏せされていた。
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