ハンバーガーと私とガールズラブ
「先輩。早いですね。」


「ほ、穂波ちゃん。」


 私はそこで、なんとなく怖いと思った。


 穂波ちゃんには感謝しているし、感謝ししてもしきれないくらい助かってる。


 でも……


「先輩、今日、私の家に来ませんか?」


「い、いや、ごめん、ちょっと、用事があって。」


「そ、そうですか……」


 こ、こんなに押しが強いとは。


 私は靴を履くとすぐさま、穂波ちゃんを置いて走る。


「え? せ、先輩! 待ってください!」


 待たない。


 今日は、ちょっと我慢してもらおう。


 ちょっと可哀想だったけど。


 通学のルートは把握されちゃってるので、私は急遽、ハンバーガーショップに逃げ込むことにした。
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