ハンバーガーと私とガールズラブ
「こ、怖い。どうしたら良いと思う?」


 私は家に帰るなり、弟に相談した。


「あ、あ~夕月ね。あいつ、変わってるよな。俺と同じクラスだよ。」


「なん……だと?」


 弟のさらりとした言い方に、私は驚いてしまった。


 穂波ちゃん。弟と毎日、顔を合わせていたのね。


 と、弟はしたり顔で言葉を続けた。


「夕月穂波。学年1位の成績で、運動神経も良いよ。かなり。」


「そ、そうなの?」


「うん。しかも、芸術とかそっちのほうもやたらすごいよ。全校集会かなんかで表彰されたの知らない? 油絵のコンクール入選とかで。」


 知らなかった。有名人だったのか、穂波ちゃん。
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