ハンバーガーと私とガールズラブ
「公子、正志、目を醒ましたぞ。よく寝てたから、起こしづらくてな。大丈夫か?」


 お父さんがそう言って、私を心配してる。


「正志、大丈夫なの? 死んでない?」


「大丈夫だよ。命に別状内みたいだし。まぁ、頭打ってるから、念のため検査で入院したほうが良いみたいだけど。」


 私は、心の底から安堵した。


「よ、良かった。」


「公子、正志が話ししたいって」


 私はそう言ったお母さんに連れられて、正志の病室まで歩いていった。


「ちょっとお母さん、お仕事急に抜け出してきちゃったから、もう行くけど。お父さんも」


「うん、わかった」


 私はそう言って廊下を戻るお母さんの背中を見送った。


 その後、病室に入る。


 と、病室の置くのベットで、正志が左手で漫画を読んでいた。


「よう、姉ちゃん」


「バカ。心配したじゃん」


 私は変わらない弟の様子を見て、少しだけ笑った。


 けど、弟は急に真面目な顔つきになってた。


「あのさ、姉ちゃん」と、話し始めた。
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