ハンバーガーと私とガールズラブ
「とにかく、夕月は、少し危険な気がする。俺だって、夕月にやられたのかもしれないし......」


「え? なんでそんなこと言うの?」


 弟がそんなこと言うのもまるっきり意味が分からない。


「俺さ、歩道橋を渡ってて、降りる時に誰かに突き落とされたんだ。」


 誰かって、誰だよ。


 まさか、本当に穂波ちゃん?


 私と学校着いたのが7時半。


 昇降口で別れた振りをして、弟の通学ルートで待ち伏せして……


 私は……


 私は言葉が見つからない。


「やだよ、なんで、そんな」


「全部証拠は無いよ」
< 88 / 166 >

この作品をシェア

pagetop