ハンバーガーと私とガールズラブ
 私は家に帰ると、ポケットにカッターナイフをポケットに忍ばせた。


 本当は、こんなこと、したくない。


 担いでいた鞄が重い。


 だけど、これを置いていって学校に行くのは、ちょっと不自然だ。


 もう、昼も過ぎたので、授業が終わる頃を見計らって向かおうと思うけれど。


 鞄は持っていこう。


 私は冷蔵庫から牛乳を取り出すと、コップに注ぎ、飲んだ。


 腹は決まった。


 穂波ちゃんに、問いただす。


 いや、待て、その前に、石段のところの藪を見に行こう。


 私は自分が混乱していることを自覚していたが、それでも、なんとか体を動かす。
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