信じる強さ

「長堀瀬奈いますか?」

「どちら様ですか?」

「長堀瀬奈が捨てた娘の菜穂です」

「…お待ちください」

そう言うと保留音が流れる
久々に聞く母の声
少し緊張しながら待った

「はい」

「ここ出ることになりました」

「あ、そう。
家は用意してあるからそこに
住みなさい。お金は毎月振り込むから
足らないならまた連絡して」

そう一方的に言うと電話を切られた

私は中学を卒業すると同時に家を出て
母が用意したマンションについた
そこはオートロックで綺麗なとこで
家具も全部揃ってあった

それからは高校の入学準備などをして
時を過ごした

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