小さな天使がくれたもの
覚悟


今、だいきくんの家の前にいる。

駅まで迎えに来てくれただいきくんが横にいて「大丈夫。俺がいるから」って言ってくれた

よし、頑張ろう


ガチャ


「お邪魔します!」


そのままリビングへ行った

昨日帰って妊娠した事だけはだいきくんが伝えたらしい

リビングへ行くと2人はすでにイスに座っていた


私「お邪魔します。お久しぶりです」


父「まー、座りなさい」


やばい、すごい緊張してきた

だ「昨日言ったけど改めて
ゆきが妊娠してる。それで俺たちは産みたいと思ってる」


…………



しばらくの沈黙を破ったのはだいきくんママだった


母「産みたいって言うけどその覚悟はあるの?赤ちゃんっておもちゃじゃないのよ。飽きたから、きついから、もう要らないって捨てれないの。途中で投げだせないの。

あなた達はまだ若いのよ?これから免許を取って尚更遊べる状況になるときにあなた達は子供のお世話をしなきゃいけないの。お金だって無駄遣いできないの。我慢できる?

ゆきちゃんはまだ高校に行ってる途中でしょ?高校辞めるの?

産みたいって口では簡単に言えるけど産んだ後が1番大変なの。夜泣きするからゆきちゃん寝れなくなるし、自分が風邪ひいてきつくても赤ちゃんのお世話しなきゃだし。赤ちゃんが風邪をひけば自分の風邪なんて後回し。

自分を犠牲にしてでも赤ちゃんを育てれるの?」


私「私は…覚悟できてます。


私、妊娠がわかったとき不安な気持ちがなかったんです。むしろ安心したってゆうか、あぁ、私のお腹に赤ちゃん居るんだって幸せで。

私この子に逢う為に産まれてきたんだってそんな事思いました。

この子は私を選んでくれたんです。

この子の為なら私頑張れます。

私の母は私の為に一生懸命働いてくれて愛をたくさんくれました。

私はそんな母の愛に触れて育ったから、次は私がこの子に愛を注ぐ番だって思ってます。

子育てなんてしたことないから上手くいかないかもしれないですけど、私頑張ります。

この子に出逢えるなら、この子が大きく成長できるなら私自分の人生なんて惜しくないです。」


母「そう。それだけ強い意思があるのね。少し安心した。

軽く考えてるんじゃないかって心配だったの。

これからのこときちんと詳しく話し合ってもう一度話しに来て」

私「はい」


父「ゆきちゃん、君だから僕たちも許していいかなって思うんだ。みさ(だいきくんの姉の子供)と遊ぶときゆきちゃんは全力で遊んでくれるし、本当に子供が好きなんだって伝わってくるし、だいきが悪そうしたらきちんと叱ってくれる。僕たち家族とも仲良くなろうって頑張ってくれているのだってわかる。元々愛想があるしよく笑う子だから尚更ね


だからこそ、ゆきちゃんだから、
いいかなって思うんだ。」

私「あの、ありがとうございます

感謝してもしきれないくらいです。

それに、そんな風に思ってもらってたなんて私、嬉しくて…」


私は涙が止まらなかった

私だからって言ってくれて

ちゃんと私を見ててくれて

本当に嬉しいしありがたい。


改めてだいきくんを好きになって良かった


それから4人でたくさん話し合って
今後の事を決めていく事にした


来週の日曜日は、だいきくんが仕事休みだから産婦人科に行く
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