君が笑ってくれるまで



神風の丘は、東京の郊外にある。
辺りは住宅街もなく、静まり返っている。この静まり返った丘の向こうにあるのが神風高校だ。

「あれだ。」

15分弱、無言で丘を登って、見えてきたのは成章学院とは比べものにならないほど小さくてボロい建物だった。

その建物の前に、溜まっているのは神風の生徒だろう。
予想通り、俺たちのことを恨みのこもった目で見つめてくる。

「こっち見てるよな。」

遼は無言でうなずいた。

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