ドSな君の、恋愛講座。
ミラちゃんはフーちゃんの言葉に頷いた。

「そうだよね、私、今のままじゃ真ちゃんに嫌な思いさせてるよね。」

良かった、ミラちゃん、笑った。

「で、さくの悩みは何なの?」

机の上に置かれたお菓子に手をのばそうとして、その手を夕姫ちゃんが掴んだ。

「え?」

「大和君と何かあるんでしょ?斎藤君と別れた理由も。」

やっぱり夕姫ちゃんには何も隠せない。

「実はね…」

私は今までのことを全部みんなに話した。

やっぱり引いちゃう?

こんなの、おかしいよね?

話し終わったあと、恐る恐る顔を上げた。

「そうだったんだ…大和君と本当に付き合ってるわけじゃないんだね。」

フーちゃんは目を見開いた。

「うん…大和は、私の彼氏じゃないの。」

「でも、さくは大和君のこと、好きなんでしょ?」

へ?

夕姫ちゃんが発した言葉に手にとっていたクッキーを落とした。

ミラちゃんがすかさず拾ってくれる。
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