ドSな君の、恋愛講座。
すっごく可愛い人だなぁ。

こういう人のこと、まさに守ってあげたくなっちゃうような女の子って言うんだろうね。

お人形さんみたいにぱっちりとした大きな目に長いまつげ、白い肌に華奢な手足。

「すみれが丘の生徒さんですか?」

私の制服を見ながら言った。

「私、友達がいるんです。三年生なんですけど。」

え、この人一つ上!?

私ってば先輩になんて失礼なこと!

「じゃあ私、これで。本当にぶつかっちゃってごめんなさい!文化祭、楽しんでいってくださいね!」

廊下の向こうに消えていく小さな背中を見つめる。

かわいい人だったなぁ。


「ただいま!」

「おかえり!調度良かった、今から梓くんたちと合流しようってことになったの!」

梓くんたちと合流ってことは…

「だめだよ!私、大和に内緒で来てるもん!バレちゃ、まずいんだって!」

「平気平気!ほら、いくよ!」

なかば強引に腕を引かれ、夕姫ちゃんたちについていく。
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