ドSな君の、恋愛講座。
そっか、みんなは私が大和の彼女だって思ってるんだもんね。

そりゃあ彼女の前でこんな話はよくないけど、私は本当の彼女じゃない。

なんとなく罪悪感と、またもやもやが増えていく。

「そして続いてはミスター候補!まずは一年D組、園田葉!」

ん?

この出てきた男の子、誰かにそっくり…

と、つつつと隣に視線を移すと、あ!

「なーんで葉なんかがミスター候補?わけわかんね!」

そうだ!

梓くんに似てるんだ!

「葉はバスケ部の中川部長が押したんだよ。一年はかわいい系のやつが出たほうがいいとか言って。」

「かわいい系?俺、その言葉嫌い!男なんてカワイイなんて言われて喜ぶ奴いねえよ!」

梓くんはずいぶんご立腹の様子。

そ、そうなの?

私、梓くんのこと最初から可愛いって思ってた。

なんだか悪いことしちゃったかな…

「梓くんちってみんな似てるね。ゆずこは来てないの?」

フーちゃんが唇を尖らせる梓くんに尋ねる。
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