ドSな君の、恋愛講座。
二年ならわかるかも。

「私も二年なので…多分大丈夫です!」

「えっとね、有川菜名っていうんだけど、知ってる?」

有川、ななちゃん…

実はすみれが丘は一学年7クラスもある。

だから当然、話したことのない子がたくさんいて。

「知らないよね、ごめん。うーん、じゃあ、鈴原さんは二年何組?」

「二年C組です。」

「了解!菜名に言っとく。じゃあ、ほんとごめんな。」

そう言って手を合わせて、行ってしまった。

私の体よりもだいぶサイズの大きな黒いパーカ。

そして白い生地に広がる、大きなオレンジの染み。

確かにこれでは帰れないかも。

電車にも乗らないといけないし…

私は素直にそのパーカを羽織った。

「さく!」

聞き慣れた声がして、振り返ると、そこには大和…と、元ミスのさっきのものすごくかわいい人。

なんで一緒にいるの?

やっぱり、本当に今でも付き合ってるんじゃないの?

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