ドSな君の、恋愛講座。
なんでこんなこと…

何度も何度も重ねあわせるキスは乱暴で。

「やっ…離してっ…」

いつの間にか大和の唇は私の首に移動していた。

そしてだんだんその唇は下に降りていく。

ついに大和の手がセーラー服のリボンに伸びた。

素早くその青色のリボンが外され、そして前ボタンを一つ外された。

いやだ…!

やだ!

恐い…

こんな大和、知らない。

こんなに冷たい目をした大和。

「…っふ…く…」

もう抵抗する力もなくて、自然と体から力が抜けていく。

目からは止めどなくあふれる涙。

大和は私の顔をじっと見つめてる。

そして起き上がって、ベッドの下に落ちていたリボンを拾うと眉を寄せて、なんだかとても苦しそうな表情をした。

「…ごめん。」

そう言うと部屋を出て行った。

バタンと扉が閉められると同時に、また新しい涙が溢れてきて。

初めてやまとを恐いと思った。

抵抗しても全くかなわない力。

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