ドSな君の、恋愛講座。
へえ…

ていうか、有川君ってもしかして、甘いもの好きなのかな。

「タルト生地がさくさくで、いちごの酸味がスポンジとマッチしてて…」

「ふふっ…」

ケーキについて熱弁する様子がおかしくて、思わず笑ってしまう。

「あ、ごめん!俺、甘いものに目がなくて…男のくせに。」

「そんなことないよ!私も甘いもの大好き!」

甘いもの食べてると、嫌なこと忘れちゃうくらい幸せだもん。

「そっか、よかった!」

有川君の言ったとおり、そのお店のいちごのタルトは絶品で、食べてる間五回は美味しいって言っちゃうほど。

「鈴原さん、おいしそうに食べるよね。」

あまりにもおいしくて、つい夢中になっちゃった。

がっついてるみたいで恥ずかしい。

「ごめんね、私ったら…」

「ううん、かわいいよ。」

体が熱くなってくるのがわかる。

だってそんなこと言われたら、なんだか恥ずかしくて。

それは有川君も同じだったのか、お互い顔を下に下げて。
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