ドSな君の、恋愛講座。
大和に好きって伝えたい。

私の気持ち、伝えたい。


「じゃあね、鈴原さん。…また電車であったら、話してくれる?」

駅まで送ってくれた優しい有川君。

その言葉に思わず鼻がツンとする。

「もちろん!有川君、本当に、ありがとう。」

「やった!…こちらこそ、ありがとう!」

もし、有川くんと先にであっていたら、もし大和よりも有川くんのことを先に知っていたら。

私は有川くんのことを好きになっていたかも知れない。

有川君と付き合ったら、きっと毎日楽しくて、辛いことや悲しくなるようなことだってないのかもしれないを

でも私は、悲しくても、辛くても、切なくなっても、大和が好き。

いつの間にこんなに自分の中で大和の存在が大きなものになっていたんだろう。

小さい頃からよく知ってて、当たり前みたいに隣にいた大和。

意地悪で、ドSで、強引でわがまま。

なのにたまに優しくて、誰よりも私のこと大切にしてくれた。

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