ドSな君の、恋愛講座。
久しぶりに食べたケーキはとても美味しくて。

「もう、さくったら!でも元気になってよかった。」

え?

「なんだかさく、最近元気なかったから。心配してたんだよね。何かあったのかなって。」

ふーちゃん…

そうだ、私まだみんなに何も話してなかったんだ。

「実はね、私、斉藤君と別れたの。」

私がそう言うと、みんなはええっと声を上げた。

「えっと、斉藤君とさく、もうすぐ付き合って一年だっけ?」

「うん、フラレたの。」

ふーちゃんは私はそれだけしか言っていないのに、私のお皿にミルフィーユをいれてくれた。

「ほら、食べな!今日は食べて、忘れちゃえ!新しい恋を探そう!」

「そうだよ。さく!さくみたいに可愛い子振るなんて、有りえないって!」

夕姫ちゃんがそう言いながら拳を突き上げる。

「さくちゃん、あの…」

なぜかミラちゃんは私の後ろを指さして、目を丸くしている。

なに?

私の後ろになにかいるの?
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