ドSな君の、恋愛講座。
「ほんと?じゃあさくちゃん、ついてきてくれる?」

「うん!」

とはいったものの、私なんて役に立つわけもなく…

「うーん、男の子って何を喜ぶんだろうね。」

「ほんと、難しいね。」

放課後、駅前にあるショッピングセンターに来てみたのはいいけど、一向に決まらない。

そうだ!

こういう時にこそ、仮彼氏の出番だ!

「私、大和に電話して聞いてみる!」

「え、いいの?」

ミラちゃんは私達が本当に付き合ってないことを知らない。

でも友達の悩みだもん。

ワンコール、ツーコール、スリー…

『もしもし。』

「あ、もしもし、大和!」

『なんだよ、急に電話なんてなんかあったのか?』

確かに普段めったに大和に電話なんてしないけど。

「あのね、男の子って何がほしいの?」

『は?』

電話口から聞こえてきたのは呆れたような声。

今のは私の言い方が良くなかった。

『…さく、今どこ?』

「へ?駅前にあるショッピングセンター…」
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