ドSな君の、恋愛講座。
それから歩くときは自然に前の二人ずつになる。

相変わらずフーちゃんと夕姫ちゃんたちは楽しそう。

だけど、なんだか少し気になる。

それは私達の前を歩く、この二人。

「ねえねえ、大和。一ノ瀬君たち、何かあったのかな?」

いつもなら幼なじみならではの距離感で仲良しな二人なのに、なんだか今日はお互いよそよそしいというか…

「さあ?」

さあって…

でもミラちゃん、何も言ってなかったし、大丈夫かな?

「さく、ミラ、私達たこ焼き買ってくるけど、どうする?」

「あっ、私たちは…」

「俺らもなんか買ってくるよ。持ち寄って食べよう。」

大和が横からそう言い、夕姫ちゃんたちは行ってしまった。

残されたのはなんだか気まずい四人。

「み、ミラちゃん!何が食べたい?」

「うーん…そうだねえ…」

いつもは落ち着いているミラちゃんは上の空。

これは絶対に一ノ瀬君となにかあった。
< 95 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop