Successful Failure -短編集-

万端





「わー!!すごい!絶景だよ、修哉君!!」



彼女がまるで子どものようにはしゃぐのがわかる。



確かに、この観覧車の窓外からは絶景が広がっていて、僕も思わずため息を漏らした。



「ねえ、修哉君の家、どのへん?」



「んー、ほら、あの青い屋根のアパート。あそこ」



「へえー、意外とボロっちいね」



「確かにな。屋根とか鳥の糞だらけだし」




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