Successful Failure -短編集-
この世界は、僕の思い通りに運ぶ。
好きといえば、好きと返ってくるような、そんな世界。
僕は、その世界に入り込んでいた。
その「世界」を完全に信じ切っていた。
偶像だ。
そのことすら忘れてしまうほど、のめり込んだ数か月。
今でも、思い出す。
吐き気がするほど。
その偶像をぶっ殺してやりたいほど。
そんな偶像を信じ切ってた僕を、思い通りに物事が運ぶ世界を信じ切っていた僕を、
何よりも、僕をぶっ殺してやりたかった。