Successful Failure -短編集-
だからと言って、苦労がないわけじゃない。
俺の朝は、下駄箱に詰められたラブレターに目を通すことから始まる。
よく、漫画とかでは、読まずにカバンに詰めるなんてことするけど、俺は違う。
一度、すべてに目を通す。
それから、その書いてくれた子に返事をする。
例えば、
「1年2組のバレー部の大谷です。先輩のことずっと見てます!」
なんて書かれていたとする。
すると、俺は、その大谷さんのところへ出向き、一言、
「俺も大谷さんがバレー頑張ってる姿、よく見てるよ」
と言ってやる。
そうすることで、その大谷さんは嬉しくなって、友達に話す。
こうして周りからの好感度を常にあげているのだ。