Successful Failure -短編集-
来月まで・・・
人ってそんなに簡単に親しくなれるものなのか!?
しかも、よりによってその相手があの吉良明日香なんて・・・
俺は、思わず後ろを振り返った。
すると、太田はそれに気づき、黒板を軽く指差し、授業に戻った。
なるほど、意地でもやれと。
たしかに、太田も焦っているんだろう。
本気で吉良明日香のことが好きなのだ。
それだと焦る気持ちもわかるし、このままずるずるいくと、カンニング事件もうやむやになる。
考えたな・・・
やるしかないのか・・・
でも、どうやって?
俺は、手元のルーズリーフの紙切れに目を落とした。
ここの余白に返事を書こうか。
「こんな感じでラブレターでも書いた方が吉良に想いを知ってもらえるんじゃないか」って・・・
ん?想い?知らせる・・・?