Successful Failure -短編集-
「今夜、両親がいないから、泊まりに来いよ」
Sの誘いで、私は、彼の家に泊まりに行った。
殺された両親には、「女の子の友達の家に泊まりに行く」と言って。
私は、Sにスパゲティーとクリームシチューを作り、Sは、お風呂を沸かしてくれたり、洗い物を手伝ったりしてくれた。
まるで、新婚夫婦にでもなったような幸せな時間を過ごした。
その晩、私は、Sのベッドに入って眠りについた。
それから、一時間ほどして、身体に変な違和感を感じた。
目を覚ますと、私の身体の上にSがいた。
いつかは、こういう日が来ると思っていたけれど、何の断りも、ムードもないまま、私は、されるがままだった。