Successful Failure -短編集-
「死ぬ前に一つ手伝ってくれませんか?」
すると、高田は、反応してきた。
間違いない。
俺は、レシートに素早く連絡先を書き、高田と接触することに成功した。
そこで、同僚から勧められた計画を高田に話した。
高田に情報を集めさせ、同じ店員に印象をつけさせた。
これで、覆面をしてコンビニを襲い、高田の運転するタクシーで逃走後、どこかで高田に降ろしてもらえば、高田に捜査の目が行くはずだ。
まあ、二人組の犯行であることは、逃走用のタクシーに乗る際、防犯カメラの映像でばれる。
だから、こういう約束が必要だった。
「もし、どちらかが捕まったとしても、お互いのことは絶対に話さない」
ホームセンターでも偽名で働き、高田に教えた名前も偽名だ。
まあ、元々本名を教えるつもりはさらさらなかった。
同僚の忠告にもあった。