Successful Failure -短編集-
「あのー、何かな?」
そう言って美沙子に近づくと、美沙子は、急に腹を抱えて笑い出した。
「まっさか、本当に来るなんてねーあはははっ」
ここで、ようやくこの手紙がいたずらだったことを知った。
「何がしたいんだよ。オレ、忙しいんだけど」
そう言うと、美沙子がちょいちょいと手を振ってオレをそこへ座らせた。
「実はさー、面白いことがあるんだけど、聞きたい?」
面白いこと。
ああ、聞いてやろう。